実家には2年前に脳炎(播種性肉芽腫性髄膜脳炎)を患ったミニチュアダックスフンドがいるので、ここ数年犬との暮らしにどっぷりハマっているなぎママです。
実家のワンコ(ミニチュアダックスフンド)は8歳で犬界ではおばあちゃんのお年頃。薬のおかげで脳炎の症状は落ち着いています。
脳炎発症から2年経ちましたが原因を考えない日はありません。何が悪かったのだろう、何がきっかけだったのか、何が脳炎を引き起こさせたのか。
Contents
犬の脳炎について考える

愛犬が脳炎を発症したのは私が実家を離れた(転勤)あとでした。
離れているあいだは母に預けていましたが、ある日母から連絡を受け愛犬の状態を聞くと居ても立っても居られなくなり、有休を使い帰省しました。
実家に戻り愛犬のMRI検査に同行。そして「脳炎」と診断がくだりました。
脳炎に関する情報の乏しさを目の当たりに

診断が下ってからは脳炎についてインターネットで調べる日々が続きました。
私の願いとはうらはらに、脳炎に関する情報の乏しさにショックを受けたことを覚えています。
予後の悪い脳炎、考えたくない未来の情報ばかりが目につきました。こんな情報、いったい誰の役に立つのだろう。
これが2年前のことです。
小麦と脳炎の関係

愛犬の様子はこのブログでも細かく書いていましたが、最近それらの記事がよく読まれていることに気がつきました。
2年前の私と同じように情報を探している人かもしれない。久しぶりに脳炎の情報をインターネットで探してみました。
すると、2年前には見つけられなかったこんな記事を発見!
院長松木は大学在職時代に、犬の脳炎の原因を突き止めたいと15年ほど研究を続けておりました。そのひとつのゴールが、犬の脳炎の原因は小麦過敏症だろうという論文です。2012年に出しました。英文ですが無料で読めます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvms/74/6/74_11-0507/_article
すごく簡単に説明すると、犬が小麦を食べる→小麦に含まれるグルテン(タンパク質)が異物と認識されて抗体ができる→グルテンに対する抗体が脳の細胞にもくっつく→脳が異物と認識されて炎症が起こる、というわけです。
小麦グルテンに対する抗体(脳の細胞に対する抗体でもある)は、壊死性髄膜脳炎(いわゆるパグ脳炎)だけではなく、壊死性白質脳炎(ヨークシャー・テリアやチワワで起こるタイプの脳炎)や肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)の犬でも見つかります。
(引用:犬と猫の内科の病院 まつき動物病院)
グレインフリーのドッグフード『モグワン』

脳炎の原因が「小麦過敏症」とは。でもよく考えると合点のいくこともありました。なぜなら脳炎を患うまで小麦入りのドッグフードを食べさせていたからです。
脳炎発症後はフードを見直し、グレインフリーの『モグワン』を採用しました。
グレインフリーとグルテンフリーの違い
グレインフリーとよく似た言葉にグルテンフリーがあります。両者の違いは、
- グルテン→小麦などに含まれるたんぱく質の一つ。
- グレイン→麦だけでなく穀物も含む。
ドッグフードをモグワンに切り替えた頃はもちろん「小麦(グルテン)を異物と脳に認識されて起こる炎症」なんて情報を知る由もなく。
モグワンの栄養バランスだけをみて「これにしよう!」と決めました。
モグワンに切り替えた結果

脳炎に何かしらの効果がでれば、というその一心でモグワンに変えました。最悪の事態を免れ、いままでどおり私たちの側にいてくれるだけでいい。
ただそれだけでした。
私たちの願いが届いたのか、愛犬はその後大きな変化もなく(発作やふらつきも全くありません)状態は安定しています。
シクロスポリンの副作用(水をがぶ飲み、食欲旺盛)はありますが、その他は検診結果をみても問題なし。
それに、胆泥も消えました。

ドッグフードを変えただけでこれほどまで体が変わるとは。ほんとうに驚きです。
さいごに
松木先生のサイトを知らなければ、ずっと脳炎の原因を考えていたと思います。
もちろん小麦が原因じゃないかもしれない、先天性のものかもしれない、でも何かが引き金になったことは確かです。
はっきり原因を特定できない病気なだけに今も「怖くない」と言えばウソになりますが、脳炎に関する情報がもっと増えてくれれば飼い主さんにとっても「救い」になるのではないかと思います。
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